海島綿(Sea Island Cotton)ニットタイ
海島綿(かいとうめん / Sea Island Cotton)とは。
幻のコットンと言われている海島綿(かいとうめん / Sea Island Cotton / シーアイランドコットン)
大航海時代にコロンブスが西インド諸島のカリブ海に到達し、島で栽培されていた海島綿を手にしたことをきっかけに、世界に知られることになった海島綿。
英名ではシーアイランドコットンと呼ばれており、その素材の美しさから当時の英国女王エリザベス一世をはじめとした、英国の王侯貴族たちが門外不出とするほどに愛されました。
日本では1970年後半から一般社団法人 西印度諸島海島綿協会(旧:西印度諸島海島綿協会 日本支部)により展開が始まりました。海島綿を扱う事業者は協会へ登録の上、海島綿の特徴を生かした製品の展開をすることで、品質を証明する下げ札の使用が許可されます。
海島綿について詳しくはこちら >
(一般社団法人西印度諸島海島綿協会のページが開きます。)
- 海島綿の使用を証明する下げ札。
- 西印度諸島海島綿協会が発行しています。
海島綿の特性。
海島綿は、コットンの品質として重要な「長さ、強さ、細さ」を高水準かつバランス良く有しています。
中でも最も優れた特性は、超長綿に分類される綿の中でもトップクラスの繊維の長さ。一般の綿の1.5倍ほどの長さがあります。
長い繊維は糸を紡ぐ際の撚り回数(ねじる回数)が少なく、肌へ当たる繊維の端が少なくなるため、海島綿を使った生地は「繊維の宝石」と呼ばれるカシミヤや、シルクを連想させるほどに柔らかく滑らかで、美しいものとなります。
今でも手作業で収穫される海島綿。
均一で質の良い綿を育つ条件は、年間の平均気温が26〜28℃で昼夜の温度差が少ないことと、総雨量と日照時間が安定して基準を満たしていること。その複雑で厳しい条件を満たす、ジャマイカなどの限られた地域で海島綿は栽培されています。
また、高品質を保つために、一つ一つの綿花(コットンボール)が成熟した適切なタイミングに手摘みで収穫をしています。
そういった理由から、年間生産量が全世界の綿花生産量の数十万分の一と非常に少なく、「幻のコットン」とも呼ばれています。
カジュアルを作るニットタイ。
ジャカード織機で織られた緻密なシルク生地と異なり、ざっくりと太く撚られた糸で編まれたニット生地。豊かな凹凸と糸の質感から、カジュアルな印象のネクタイとなります。
ちょうど100年ほど前、リゾート地でカラフルなニットタイを着用することが流行して以来、ニットタイは普段使いのネクタイとして使われるようになりました。
その印象から、日本ではカジュアルなクールビズスタイルに合わせるネクタイとして選ぶ方も。
首に当たる部分には滑りの良い素材を裏当てしています。首あたりがサラリとしており、暑さを軽減してくれます。
100年以上、繊維に触れてきた下田メリヤス。
海島綿ニットタイの生地を製造したのは、有限会社下田メリヤス。
大正5年(1916年)に創業し、2024年時点で108年続く老舗の繊維製造工場です。
元々は着物織物の製造をしていらっしゃいましたが、昭和31年にメリヤス(編み物)製造に転換して以来、最新の設備を取り入れながらMADE IN TOKYOの高品質な商品を製造し続けています。
丸編機15台に横編機9台の設備を備え、日本でも有数のメリヤス技術を持ち、ニットタイ、マフラー、帽子など多岐にわたるニット商品を製造できます。
特にニットタイに関しては、長年に渡り高品質な商品を日本のファッション業界に提供し続けています。同じ東京都八王子市内で生地の工場同士ということもあり、成和も長く取引をしてきました。
英国のロイヤルファミリーをはじめとした、着るものにこだわりを持つ人々に愛され続けてきた特別な綿「海島綿」を使用し、老舗の下田メリヤスによって編まれたニットネクタイ。
素材と編みの美しさをどうぞお楽しみください。
- 下田メリヤス工場内
- 下田メリヤス工場内
海島綿ニットタイ・カモフラ
見るのも触るのも楽しい、多彩な凹凸のカモフラ。
遠くから見ても近くから見ても楽しい、多彩な編み目を楽しめます。全体的に織り目が細かく剣先が三角なので、締めてみると意外と落ち着いた印象に。
一味違うニットタイに挑戦したい方にオススメの一本です。
海島綿ニットタイ・ボーダー
ざくざく編みでマリンな雰囲気のボーダー。
落ち着いた雰囲気を持ちながら、編み目の透けが規則的なボーダーをカジュアルに演出します。
ベースとなる細かい編み目が、ざくざく編みとボーダーを引き立て、上品さも併せ持っています。ジャケットスタイルをお洒落にまとめる一本です。
海島綿ニットタイ・ヘリンボン
細かく編まれた、シンプルなジグザグヘリンボン
シャツの色が編み目から透けて見えることで、涼しげな印象が生まれます。薄手のシンプルな質感で、ノットはスッキリと収まります。ビジネスにも使いやすいニットタイ入門向けの一本です。
海島綿ニットタイ・ドット
丸い編み目がポコポコ可愛い刺繍ドット
編み目もドットも可愛いネクタイですが、ノット部分にはドットを入れないことで、年齢問わず使いやすい上品な印象に。
ドット部分は少しラフな雰囲気の刺繍で表現。カッチリしすぎない艶のある刺繍が全体の雰囲気を適度に引き締めます。ちょっと可愛い、上品スタイルを楽しみたい方にオススメです。
おまけ - 広報担当ノキから見た、海島綿ニットネクタイ。
今回リリースするのは、モコモコ柔らかく、可愛くカジュアルな雰囲気を持つニットタイ。
4種の柄それぞれに、突出した魅力があるシリーズです。
前回リリースした紋紗織ネクタイに引き続き、素材・生地の質感を楽しめます。
ウールニットのしっとりした柔らかさとは違い、あっさりした触り心地です。エアコンがよく効いている時や、朝晩の冷え込みに、適度に首元を温めることができそうです。
(この文章を書いている今、ちょうどエアコンがよく効いているので試したところ、予想通り暖かく過ごせております。)
カジュアルで気安い雰囲気を作りやすく、仕事帰りのお出かけ用にカバンに入れておくと便利そうですね!
100年前と同じように、リゾート地へのお出かけのお供にもいかがでしょうか。
まだニットタイを持っていない方、初めての一本にぜひご検討ください!